展覧会情報Exhibition Information

次回の展覧会Next Exhibition

京都の古刹、真正極楽寺(真如堂)は、比叡山の戒算上人が、一条天皇の母・東三条院藤原詮子の御願により、比叡山の常行堂にあった阿弥陀如来を、永観2年(984)に女院の離宮へ移したことに始まります。本展では、真如堂に伝わる仏教美術の数々と、同寺が創建された10世紀の造仏界に注目し、比叡山と都で制作された仏像を展示します。さらに同寺が三井家の菩提寺であることから、三井家に関わる作品をご紹介します。

展覧会の概要

京都・洛東に所在する天台宗の古刹、真正極楽寺(しんしょうごくらくじ) 真如堂(しんにょどう) 。その創建は平安時代にさかのぼり、比叡山の戒算上人が常行堂の阿弥陀如来像を東三条院の離宮へ遷したことに始まります。本尊は比叡山から移安した阿弥陀如来立像で、開創以来、篤い信仰を集めてきました。

本展は、真如堂をテーマとする初めての展覧会です。真如堂に伝わる仏像・絵画・経典をはじめとする貴重な文化財を一堂に会し、その歴史と信仰の歩みをご紹介します。なかでも、真如堂一山の法輪院・喜運院に伝来する鎌倉時代の阿弥陀如来立像など、多くの作品が寺外初公開となります。

さらに本展では、真如堂の創建期にあたる10世紀後半から11世紀初頭の造仏界に着目し、比叡山および都で制作された仏像の数々を展覧します。あわせて、同寺が三井家の菩提寺として深い関わりを有してきたことから、三井家ゆかりの肖像や絵画などもご紹介します。

展示構成と主な展示作品

展示室1真如堂の歴史と三井家 1

真如堂は、平安時代に比叡山の戒算上人によって開かれた天台宗の古刹です。本尊の阿弥陀如来立像は比叡山から移安したとされ、慈覚大師(じかくだいし)円仁(えんにん)の自刻と伝えられています。応仁の乱によって伽藍を焼失し、その後も移転や火災を繰り返しましたが、江戸時代に現在地で再興されました。とりわけ江戸時代には、三井家の元祖である三井高利夫妻が檀家となったことを契機に、真如堂と三井家は深い関わりを持つようになります。

展示室1では、真如堂の歴史を伝える書画をはじめ、三井高利(たかとし)夫妻ら三井家の肖像彫刻などを展示します。

展示室2国宝「法華経(運慶願経)

展示室2では、国宝『法華経(ほけきょう)運慶願経(うんけいがんきょう))』を展示します。鎌倉時代の仏師・運慶が発願した法華経で、「運慶願経」として知られています。現存する七巻(巻第二〜八)のうち六巻を真如堂が所蔵しており、本展では巻第三・第五・第七を公開します。

展示室3・4真如堂の本尊と同時代の仏像

真如堂の本尊・阿弥陀如来立像は、本堂建立時の正暦5年(994)頃の作とされ、現存する阿弥陀如来立像として最古級の作例に位置づけられています。通例の阿弥陀如来像とは異なる印相や、足裏に足枘(あしほぞ)を造り出さない特殊な構造を備えることでも知られ、後世には彫刻や絵画による模刻・模写像が制作されました。

また、真如堂本尊が造立された10世紀後半から11世紀初頭は、平安時代前期にみられる重厚な作風から、穏やかな「和様」へと移行していく時期にあたります。

本展では、本尊の模刻像をはじめ、10世紀から11世紀にかけて都や比叡山に伝来した仏像を展観し、この時期の仏像にみられる造形表現の諸相をご紹介します。

寺外初公開!鎌倉時代の阿弥陀如来立像

真如堂山内寺院の法輪院に伝来する阿弥陀如来立像は、近年の調査によって、像内から仏師「院蓮(いんれん)」の名と建長5年(1253)の制作年を記した墨書銘が発見されました。

また、真如堂山内の喜運院に伝来する阿弥陀如来立像は、鎌倉時代の作で真如堂本尊との構造上の共通性も指摘されています。これら二体はいずれも寺外初公開となります。

真如堂伝来の仏教美術

真如堂には、彫刻や絵画をはじめとする多彩な仏教美術が伝来しています。その内容はきわめて豊かで、天台宗の古刹ならではの天台系密教に関連する作例が多くみられるほか、本尊にちなみ、阿弥陀如来に関する作品が数多く含まれていることも大きな特徴です。ここでは、真如堂に伝わる仏像・仏画の数々をご紹介します。

展示室5真如堂縁起

真如堂縁起(しんにょどうえんぎ)』は、真如堂創建の由来や寺の変遷が描かれた三巻本の絵巻です。巻下の奥書によれば、真如堂住持・昭淳の発願により、定法寺公助が詞書を起草し、絵は掃部助久国が担当して、大永4年(1524)8月に完成したことが知られます。本展では、このうち中巻・下巻を展示するとともに、海北友竹筆と伝わる江戸時代の模本三巻もあわせてご紹介します。

このほか展示室5では、室町三井家二代の継室寿月が、真如堂の阿弥陀如来像を模刻した経緯とその霊験を描いた『真如堂尊像模刻霊感記(しんにょどうそんぞうもこくれいかんき)』も展示します。

展示室7真如堂伝来の書画

展示室7では、真如堂に伝わるさまざまな書画をご紹介します。なかでも、足利義輝、豊臣秀吉、徳川家康といった歴史上著名な人物の肖像画を展示するほか、近年の調査によって新たに確認された、豊臣秀吉に関わる古文書(太閤検地帳・朱印状)も特別展示します。

また、真如堂では本尊の脇侍として不動明王が祀られていますが、この不動明王は、平安時代の陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)の念持仏であったと伝えられています。さらに、『真如堂縁起』には安倍晴明にまつわる逸話が記されており、本展ではその場面を描いた作品もご紹介します。

真如堂の歴史と三井家 2

真如堂は、江戸時代に三井家の元祖である三井高利(みついたかとし)が菩提寺と定めて以降、三井家と深い関係を築いてきました。三井家からは、堂宇・仏像・法具をはじめ、書画など数多くの品々が寄進されています。さらに戦後は、三井グループ各社の社長交流組織である二木会(にもくかい)が中心となって、戦前の三井家の歴史が今日まで受け継がれています。

本展では、そうした真如堂と三井家との歴史的関係のなかで寄進された作品のうち、絵画を中心に展示します。

会期
2026年7月4日(土)〜8月30日(日)
※会期中、展示替えを行います。
開館時間
10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日
月曜日(但し7月20日は開館)、7月21日(火)
主催
三井記念美術館、朝日新聞社
共催
真正極楽寺 真如堂
入館料
一般 1,500(1,200)円
大学・高校生 1,000(800)円
中学生以下 無料
  • ※70歳以上の方は1,200円(要証明)。
  • ※20名様以上の団体の方は( )内割引料金となります。
  • ※リピーター割引:会期中、半券のご提示で、2回目以降は( )内割引料金となります。
  • ※障害者手帳をご呈示いただいた方、およびその介護者1名は無料です(ミライロIDも可)。
音声ガイド
音声ガイドでわかりやすく解説いたします。(日本語のみ、貸出料800円)
入館
予約なしでご入館いただけます。
展示室内の混雑を避けるため入場制限を行う場合があります。

ご来館のお客様へのお願い

お問い合わせ先
050-5541-8600(ハローダイヤル)
topに戻る