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特別展 小村雪岱スタイル−江戸の粋から東京モダンへ

大正〜昭和初期に装幀や挿絵、舞台美術などで活躍した小村雪岱(1887-1940)。泉鏡花著『日本橋』の装幀を手掛け人気装幀家となりました。本展では江戸の粋を受け止め、東京のモダンを体現した「意匠の天才」雪岱の肉筆画、版画、装幀を中心に、その源流である鈴木春信から「東京モダン」への系譜を紹介します。また江戸の粋やモダンを感じさせる、近代工芸や現代工芸も併せて展示します。

※新型コロナウイルス感染拡大状況ならびに緊急事態宣言の状況等で、本展の開催時期・開館時間等について変更・中止の可能性があります。


大衆文化が花開いた大正から昭和初期にかけて、「画家」と呼ぶには収まりきらない、多岐にわたるジャンルに新風を吹き込み、多くの人々を魅了した小村雪岱(こむらせったい)(1887〜1940)。いま、その再評価の機運が高まっています。

 本展では装幀や挿絵、舞台装置画、そして貴重な肉筆画や版画など、江戸の粋を受け止め、東京のモダンを体現した雪岱の作品を総合的にご紹介いたします。また鈴木春信の浮世絵や、並河靖之の七宝をはじめとする明治工芸の数々を通して、「江戸の粋」から「東京モダン」へと至る系譜をご覧いただくとともに、彼らの要素を引き継ぐ現代作家の作品も合わせて展示いたします。「雪岱スタイル」と呼ぶべき、繊細かつ洗練された美の世界をご堪能ください。

小村 雪岱 (こむら せったい)

2020年に没後80年を迎えた小村雪岱[明治20年(1887)〜昭和15年(1940)]。いわゆる商業美術の世界で時代を先導する足跡を残した「意匠の天才」とも称される人物です。東京美術学校で培った日本画の技術を礎に、泉鏡花らが紡いだ言葉を鮮やかに彩る「装幀家」として、江戸情緒を白黒の線画で大胆かつ可憐に表現する「小説挿絵画家」として、役者からの信頼も厚い「舞台美術家」として、引く手あまたの多彩な活躍を見せました。また発足間もない資生堂意匠部では、商品や広告デザインにも携わっています。消えゆくいにしえの情趣と、今なおモダンな要素を兼ね備えた、斬新かつ繊細な作品の数々は、ひと目見るだけで人々を引き込む新鮮な魅力を持ち合わせています。

展示構成と主な出品作品

肉筆画・木版画

生涯で数百点もの挿絵を手がけた雪岱でしたが、彼の肉筆画は極めて数が少ないといいます。しかしながら、東京美術学校で日本画を学び培った確かな技術と、類いまれな洗練された構図センス、情趣を湛えた精緻な筆遣いを直接感じとることができる肉筆画は、たいへん貴重な作例といえるでしょう。

版画作品は《お傳地獄》などの一部作品を除き、雪岱没後に制作されたものがほとんどです。昭和16年(1941)から18年(1943)頃に、遺された稀少な雪岱の肉筆画が戦災により失われてしまうことを危惧した人々によって版画化計画が推進され、唯一の弟子であった山本武夫らが結成した雪岱会が監修して、肉筆画の傑作「青柳」(埼玉県立近代美術館蔵)などの木版画が、アダチ版画研究所や高見澤木版社から版行されました。

作品画像
小村雪岱 「盃を持つ女」 絹本着色 1幅
清水三年坂美術館
図1

作品画像
小村雪岱 「月に美人」 絹本着色 1幅
清水三年坂美術館
図2

作品画像
小村雪岱 「青柳」 木版多色刷 1枚
昭和16年(1941)頃 個人蔵
図3

作品画像
小村雪岱 「雪の朝」 木版多色刷 1枚
昭和16年(1941)頃 個人蔵
図4

作品画像
小村雪岱 「おせん 雨」 木版 1枚
昭和16年(1941)頃 清水三年坂美術館
図5

装幀本

東京美術学校在学中、敬慕する泉鏡花の知遇を得た雪岱は、大正3年(1914)、鏡花の指名により、弱冠27歳で新作単行本『日本橋』の装幀家に抜擢されました。ここから、鏡花が紡ぐ幻想的な言葉に雪岱が意匠を与えるという名コンビにより、数多くの名作がつくり出されていきます。雪岱は装幀家として、里見怐A久保田万太郎、谷崎潤一郎ら数多くの作家の著作に関わり、生涯に300冊近い本の意匠を手がけました。

表紙をめくるとあらわれる表見返しや裏見返しは、趣向を凝らした多色木版で刷られた絵画的なものが多く、物語の世界観を大胆かつ繊細なセンスで彩っています。

作品画像
泉 鏡花 『日本橋』(表紙) 装幀:小村雪岱 冊子 1冊
大正3年(1914) 清水三年坂美術館
図6

作品画像
泉 鏡花 『愛染集(あいぜんしゅう)』(表見返し) 装幀:小村雪岱 冊子 1冊
大正5年(1916) 清水三年坂美術館
図7

作品画像
邦枝完二 『繪入草紙 おせん』(表紙) 装幀:小村雪岱 冊子 1冊
昭和9年(1934) 清水三年坂美術館
図8

挿図原画

装幀家として成功を収めた雪岱に、連載小説の挿絵の仕事も舞い込みました。初めて手がけたのは『時事新報』に連載された里見恪『多情仏心』(大正11〜12年)。その後、連載小説『江戸役者』(昭和7年)で始まった邦枝完二とのコンビで「雪岱調」と称される繊細でかつ鋭く、肥痩の少ない墨線へと変化していきます。翌年の『おせん』で江戸情緒にあふれ、「昭和の春信」ともてはやされた雪岱の評判は不動のものとなりました。

作品画像
里見 『闇に開く窓』第70回 手提鞄(8)(『大阪朝日新聞』
昭和4年(1929)11月16日掲載)
 紙本墨画 個人蔵
図9

作品画像
吉川英治 『遊戯菩薩』第16回 (『サンデー毎日』昭和10年
(1935)9月15日掲載)
紙本墨画 清水三年坂美術館
図10

舞台装置原画

装幀家、挿絵画家として注目されるようになった雪岱を、演劇界も放ってはおきませんでした。大正13年に初めて舞台美術の仕事をして以来、六代目尾上菊五郎、五代目中村歌右衛門といった錚々たる役者たちにその才能を買われ、歌舞伎から新派まで、膨大な数の舞台美術を手がけました。当時の活躍ぶりを、舞台装置のための原画で振り返ります。

作品画像
永井荷風 『すみだ川』(昭和3年(1928)上演 本郷座)
紙本着色 個人蔵
図11

工芸

雪岱の小粋で繊細な美意識を培う土壌となった、江戸〜明治期の粋で洗練されたデザインの工芸作品を紹介します。柴田是真(1807〜1891)の洒脱な蒔絵、並河靖之(1845〜1927)の繊細優美な七宝には、雪岱の構図と共通したデザイン感覚が息づいています。また雪岱が描く女性たちが身につけていそうな、粋で洒落た意匠の櫛・簪、帯留などの装身具も展示します。

作品画像
柴田是真 「蓮に鷺蒔絵残菜入」1合
江戸〜明治時代・19世紀 個人蔵
図12

作品画像
並河靖之 「藤に蝶図花瓶」1口
明治時代・19〜20世紀 清水三年坂美術館
図13

作品画像
高木芳真 「桜桃牙彫置物」1点
大正〜昭和時代・20世紀 清水三年坂美術館
図14

現代作家

雪岱の作品は、現代のデザイナーやクリエイターたちにも高い人気を博しています。

本展では、雪岱に私淑し、雪岱スタイルを継承する現代作家たちが、本展のために制作した新作を合わせて展示します。一木造で限界の薄さまで木を彫り込み、物質や作品が存在することの儚さを問う木彫作家・松本涼(1969〜)は、 雪岱の肉筆画「写生 ヤマユリ」へのオマージュとして「枯山百合」を、若宮隆志(1964〜)が率いる彦十蒔絵は「おせん 雨」に着想を得て、呼応する作品「平卓 波紋」を制作しました。

出品作家(五十音順):臼井良平、本田聖流、 松本涼、若宮隆志

作品画像
松本 涼 「枯山百合」
楠 2019年 個人蔵
図15

作品画像
彦十蒔絵 「見立漆器 苫舟日本橋蒔絵」
朴の木、天然漆、金、螺鈿 2019年 個人蔵
図16

作品画像
臼井良平 「目薬と手鏡」
ガラス 2019年 個人蔵
図17

主催

三井記念美術館

協力

清水三年坂美術館

監修

山下裕二(明治学院大学教授)

企画協力

広瀬麻美(浅野研究所)

開催中の展覧会のご利用案内 Museum guide

ご利用案内

※新型コロナウイルス感染拡大状況ならびに緊急事態宣言の状況等で、本展の開催時期・開館時間等について変更・中止の可能性があります。
※本展は日時指定予約制です。事前予約は、2021年1月13日(水)12:00より当館ホームページから行うことが可能です。
(電話および美術館受付ではご予約いただけませんのでご注意ください。)

ご来館のみなさまへ ご入館に際してのお願い

  • 以下のお客様につきましては、ご入館をご遠慮いただいております。
    • 発熱や風邪、味覚・嗅覚に違和感のあるお客様
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  • ご入館に際し、以下のお願いをしております。
    • マスクの着用(未着用の方は入館をご遠慮いただいております。)
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    • ご連絡先(携帯電話番号等)のお届け(任意)
      お届けいただきましたご連絡先は、当館で新型コロナウイルス感染症の疑いが生じた場合の連絡のみに使用いたします。
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