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特別展 地獄絵ワンダーランド

仏教の世界観である地獄と極楽は、平安時代に源信が著した『往生要集』により具体的なイメージが与えられ、絵画・彫刻などの多彩な作品が生まれました。この展覧会では地獄と極楽の美術を通じて、日本人が抱いてきた死生観・来生観をたどります。なかでも近世以降、民間で描かれた「たのしい地獄絵」や、水木しげる「のんのんばあ地獄めぐり」などにも焦点をあて、「地獄絵ワンダーランド」を楽しんでいただきます。

※会期中、展示替えをいたします。
前期:7月15日(土)〜8月6日(日) 後期:8月8日(火)〜9月3日(日)

暑い夏は美術館で「地獄めぐり」!!

入口は、水木しげるの絵本『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』の原画で八大地獄をめぐるところから始まり、第1章「ようこそ地獄の世界へ」と第2章「地獄の構成メンバー」で、リアルな地獄の世界へとご案内します。第3章「ひろがる地獄のイメージ」と第4章「地獄絵ワンダーランド」では、地獄のイメージの日本的展開と、特に近世になって描かれた、どこか楽しく笑える民衆的な地獄絵などを紹介し、最後に憧れの極楽へと誘います。

展覧会の趣旨

約2500年前、釈迦はこの世を生死輪廻が繰り返される「迷い」の世界と見ました。科学が進んだ現代も、戦争や災害、貧困などが絶えず、この世は混迷の度を深めています。真実に目覚めることで、迷いの世界から解脱して、涅槃(悟り)の境地に至る教えが釈迦の教えであり、仏教という宗教としてアジアを中心に汎く展開しました。

仏教は自己の行為の責任を厳しく問います。業(行為)の思想が各地域の他界観念と結びつき、仏教独特の来世観を生み出しました。日本においては、平安時代に恵心僧都源信が『往生要集』を著したことを契機に、来世への希求と不安は一層強固になりました。悪行をなせば、六道輪廻の悪循環から抜け出せず、現世よりもっと酷い苦界へ堕ちること必定と聞けば、怖れと不安と絶望の闇へと突き落とされる。六道のなかでも地獄が突出して恐ろしい世界として微に入り細にわたって描かれ、絵画・彫刻・工芸などの多彩な作品へと結晶していきます。

誰しも苦しみから救われたいと願わずにはいられません。六道輪廻から抜け出し、苦悩のない安らかな世界に往生できればどんなにありがたいか。そうした人々の切なる願いを源泉として、来迎図や浄土図といった壮麗な浄土教美術が発達しました。

この展覧会は、「怖れ」と「憧れ」の象徴としての地獄と極楽の美術を通じて、日本人が抱いてきた死生観・来世観を辿るものですが、なかでも近世以降、民間で描かれた様々な地獄極楽図は「たのしい地獄絵」といわれるような展開を遂げたものもあり、ここではこれらにも焦点をあて、「地獄絵ワンダーランド」を楽しんでいただきます。

主な展示作品

展示室1
第1章 ようこそ地獄の世界へ
| 入口はのんのんばあと地獄めぐり |

水木しげるは郷里の鳥取県境港で少年期を過ごしました。ここでしげる少年に絶大な影響を与えたのが、実家のお守り役に来ていた「のんのんばあ」でした。その妖怪や地獄の話は、「水木しげる」の原体験であったことは、名著『のんのんばあとオレ』のなかで語っています。2013年に絵本『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』が発行されましたが、ここではその原画を展示し、のんのんばあと一緒に八大地獄をめぐります。

作品画像
『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』より「閻魔大王」 紙本着色 1枚
2013年 水木プロダクション蔵 通期展示
©水木プロダクション

作品画像
『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』より「表紙」 紙本着色 1枚
2013年 水木プロダクション蔵 通期展示
©水木プロダクション

展示室2| 往生要集の世界 |

平安時代(10世紀)に比叡山で修行した恵心僧都源信は、多くの経論の中から往生の要文を編集して『往生要集』を著しました。この中で地獄をはじめ六道のありさまを説いた描写は、その後の日本の文学や美術に多大な影響を与えたことはよく知られています。

ここでは『往生要集』のなかでも中国の宋に送られ天台山に納められた「遣宋本」とよばれる系統のなかでも最古の完本とされる、龍谷大学図書館所蔵の「建長五年版」『往生要集』を展示いたします。この建長五年(1253)版は、岩波日本思想大系『源信』や岩波文庫本の『往生要集』の底本となっているものです。

作品画像
往生要集 源信著 紙本墨摺 6冊
鎌倉時代・建長5年(1253) 龍谷大学図書館蔵
6冊の内、前期・後期各3冊展示

展示室3| 写真パネル展示 |

仏教の宇宙観である須弥山図で、地獄の位置を確認します。

展示室4| 六道・地獄の光景 |

地獄は六道(地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人・天)の一つで、地獄絵も多くは六道絵のなかの一つとして描かれます。ここでは、中国南宋時代に描かれた六道絵、中山寺所蔵の六道絵、聖衆来迎寺に伝わった国宝六道絵の江戸時代の模本(前期展示)、また、国宝の地獄草紙の模本などでリアルな地獄を紹介します。

作品画像
重要文化財 六道絵 絹本着色 6幅
南宋時代 滋賀・新知恩院蔵
後期展示

作品画像
六道絵 紙本着色 6幅
江戸時代 兵庫・中山寺蔵
前期・後期各3幅ずつ展示

第2章 地獄の構成メンバー
| 閻魔王・十王・地蔵菩薩 |

冥界の主とされる閻魔大王をはじめ、その眷属である司命・司録、閻魔王を含む冥界の裁判官である十王、獄卒や奪衣婆、六道の救済者地蔵菩薩など、地獄の構成メンバーは多彩です。

地蔵十王図 絹本着色 1幅
室町時代 龍谷ミュージアム蔵
後期展示

作品画像

第3章 ひろがる地獄のイメージ
| 山の中の地獄 |

地獄のイメージが定着すると、その様相は他の様々なジャンルの説話画に飛び火して行きました。日本では修験道に代表される山岳宗教が発達するとともに、山中に極楽や地獄が説かれるようになりました。立山曼荼羅はその代表的なものです。

| 「心」と地獄 |

中世から近世にかけて熊野比丘尼が絵解きをして持ち歩いたとされる熊野観心十界曼荼羅は、画面の中央の「心」の字を中心に上部に老いの坂道図を置き、その下に仏・菩薩・縁覚・声聞(以上が四聖)と、天上・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六道、合わせて十界の図が描かれています。すなわち、人間の生老病死と地獄・極楽が1画面に描かれていますが、地獄に行くか極楽に行くかは、その人の心次第であることが説かれ、庶民の間に広く信仰されました。

展示室5| 地獄めぐりの物語 |

北野天神縁起などのように、実際に地獄を見聞して蘇生したという話が流布し、これが各地の寺社縁起絵や高僧伝絵などに取り入れられました。

作品画像
熊野観心十界曼荼羅 紙本着色 1幅
江戸時代 日本民藝館蔵
後期展示

「ひろがる地獄のイメージ」から「地獄絵ワンダーランド」へ

地獄のイメージの広がりは、中世から近世に至り、世の中が安泰になるにつれ、どこか愛嬌のある地獄絵や、地獄をパロディ化した読本などが生み出され、民衆に受け入れられるようになります。その背景には、江戸時代に文楽や歌舞伎、落語や演芸など、庶民の娯楽が盛んになったことや、博物学など西洋科学の影響、また国学の影響などが考えられます。

「一百三升芋地獄」山東京伝作 紙本墨摺 1冊
江戸時代 早稲田大学図書館蔵
後期展示

作品画像

展示室6| 「心」字の展開 |

ここでは、熊野観心十界曼荼羅の影響のもとに描かれた心字絵馬や心字曼荼羅、また双六など、小さな閻魔像とともに展示します。

善悪双六 極楽道中図絵 黒川玉水筆 紙本墨摺 1葉
江戸時代・安政5年(1858) 龍谷大学図書館蔵
通期展示

作品画像

展示室7
第4章 地獄絵ワンダーランド

ここでは恐怖や畏れを超越した、魅力的で諧謔味あふれる地獄絵を紹介します。漫画チックとしか言いようのない十王図、おおらかで素朴な画風ではあるが、派手さと迫力をあわせ持った特異な十王図、禅僧白隠の有名な地獄極楽変相図、木喰の十王像など、まさに地獄絵ワンダーランドです。

作品画像
十王図屏風 紙本墨画淡彩 8曲1隻
江戸時代 日本民藝館蔵
後期展示

作品画像
地蔵十王図 紙本着色 13幅のうち10幅
江戸時代 東京・東覚寺蔵
通期展示

作品画像
地獄極楽変相図 白隠(1686〜1769)筆 紙本墨画淡彩 1幅
江戸時代 静岡・清梵寺蔵
後期展示

作品画像
木造 十王像・葬頭河婆像・白鬼像 12躯 木喰(1718〜1810)作
江戸時代・文化4年(1807) 兵庫・東光寺蔵
通期展示

第5章 憧れの極楽

人々は極楽浄土を求めて祈り、また阿弥陀如来を念じました。最後に人々の憧れ、極楽浄土と極楽往生の様を描いた浄土図や来迎図の優品をご紹介します。

阿弥陀二十五菩薩来迎図 絹本着色 1幅
室町時代 京都・知恩院蔵
前期展示

作品画像

主催

三井記念美術館、NHK、NHKプロモーション

協力

日本写真印刷

次回の展覧会のご利用案内

ご利用案内

※次回特別展「地獄絵ワンダーランド」の前売券を、2017/6/11までの開館日の10:00〜16:30の間、受付チケットカウンターにて、
一般1,300円→1,100円、大学・高校生800円→600円で販売いたします。払い戻しはいたしかねますのでご了承ください。

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