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アール・ヌーヴォーの装飾磁器

1900年のパリ万国博覧会に前後し、マイセンやセーヴル、KPMベルリン、ロイヤルコペンハーゲン、ロールストランドなどでは、釉下彩や結晶釉をはじめとする新しい技法や優美なデザインを取り入れた作品が競い合うように作られ、大変な好評を博していました。
本展では、これらのアール・ヌーヴォー様式によって装飾された、多彩なヨーロッパ名窯の作品を紹介します。

アール・ヌーヴォーブーム再来!しかしアール・ヌーヴォーは、ガレやミュシャだけではありません。本展はヨーロッパの名窯でつくられたアール・ヌーヴォー様式の陶磁器を、総合的に紹介する日本初の展覧会です。これまでほとんど紹介されてこなかったセーヴル、ロイヤル・コペンハーゲン、マイセンなどが織りなす、美しく華麗な世界をご堪能下さい。

※会期中展示替えを行います。

展覧会の概要

アール・ヌーヴォーは、欧米で19世紀末から20世紀初頭にかけて全盛を極めた工芸や建築、グラフィック・アートなどの多岐にわたる装飾様式で、流れるような曲線によって構成されていることを特徴とします。こうした流行は、同時代における陶磁器のデザインにも顕著に現れることとなり、美しく優雅な作品や東洋陶磁に倣った作品が次々と誕生していきます。これは、透明釉の下に多色の模様を施すような釉下彩をはじめとする新しい技術や技法の開発があって、初めて可能になったものといえます。

本展覧会では、アール・ヌーヴォー様式によるヨーロッパ名窯の作品の数々を、国内において総合的に紹介する初の展覧会です。1889年と1900年のパリ万国博覧会を軸に、釉下彩を伴ったセーヴルやロイヤル・コペンハーゲン、マイセンなどの作品を中心としながら、上絵付や結晶釉などの加飾による作品をまじえ幅広く展示します。さらに、日本との結びつきを示す作品、および関連するリトグラフや素描、書籍を併せた約200点によって多彩な様相を紹介していきます。

第1章 フランス名窯の復活 〜フランス セーヴル〜

セーヴルは1900年のパリ万国博覧会において、フランスを代表する名窯としての威厳を示した。それは創業以来、王立、そして国立の窯として歩んだ輝かしい歴史を反映したものといえる。しかしながら、19世紀後期に開催された博覧会への出展では苦戦を強いられる状況が続いていた。これを好転させたのは技術とデザイン両面による改革であり、従来に比べて加飾の際の制約が少ない新硬質磁器の導入が、その最たるものだった。硬質磁器や新硬質磁器などの長所を生かしつつ、そこに上絵付をはじめイングレイズやパツィオパットによる華やかな装飾が適宜施され、さらには器形のデザインもこれに伴って刷新することとなった。このようにしてセーヴルは、アール・ヌーヴォーの勝利と謳われたこの世紀末の大博覧会において復活を遂げたのである。

作品画像
セーヴル《パツィオパット秋明菊文飾壺》
1899年 ロムドシン蔵

作品画像
セーヴル《尾長鳥とミモザ図花瓶》
1912年 個人蔵

第2章 釉下彩の先駆者 〜北欧・ロイヤル・コペンハーゲン、ビング&グレンダール、ロールストランド、ポルシュグルン〜

1900年のパリ万国博覧会の会場には、各窯からアール・ヌーヴォーの陶磁器が一堂に会した。実は、こうした西洋陶磁の躍進に先鞭をつけたのは、北欧の国、デンマークのロイヤル・コペンハーゲンであった。同窯では、アール・ヌーヴォーの陶磁器と不可分の存在となる「釉下彩(ゆうかさい)」について、すでに1889年のパリ万国博覧会で先駆的な作品を発表して大きな話題となっていたのだ。これは化学的な成果を拠り所としつつ、優れた絵付けが施されることによって完成をみたものである。さらに、同じくデンマークのビング&グレンダールは、この釉下彩を用いながら、一層彫塑的な作品を手掛け、ロイヤル・コペンハーゲンと双璧をなす存在となった。スウェーデンのロールストランド、ノルウェーのポルシュグルンもこの技法によって独自の展開をみせていた。

作品画像
ロイヤル・コペンハーゲン
《釉下彩花文サーヴィス「マーガレット・サーヴィス」》

1904-22年 塩川コレクション

作品画像
ロイヤル・コペンハーゲン《釉下彩眠り猫》
1898-1922年 塩川コレクション

作品画像
ビング&グレンダール《釉下彩海藻文花瓶》
1924年 個人蔵

作品画像
ビング&グレンダール
《釉下彩鷺センターピース》

1902-1914年 塩川コレクション

作品画像
ロールストランド《釉下彩花文皿》
1897-1910年 塩川コレクション

作品画像
ポルシュグルン《釉下彩蛇に蛙図花瓶》
1908-11年 塩川コレクション

第3章 東洋のアール・ヌーヴォー 〜日本〜

アール・ヌーヴォーの波は欧米を飲み込んだだけでなく、遥か日本にも及んだ。その芸術様式は、もともと、わが国による美術からの影響などを出発点として西洋で隆盛をみたものであり、1900年のパリ万国博覧会を経て、再上陸することとなったのである。一方、アール・ヌーヴォーの陶磁器に欠かせない技法である「釉下彩」については、それに先んじて国内で盛んに研究がおこなわれていた。このことは、明治維新直後に来日し、日本の窯業に多大なる影響をあたえたドイツ人化学者、ゴットフリート・ワグネルの功績が極めて大きく、釉下彩の絵付けによる表現は、洋の東西で鎬を削る状況にあったといえる。こうして20世紀初頭には、日本の伝統と西洋からの影響、そして技術的な進歩が一体となって「日本のアール・ヌーヴォー磁器」が完成をみたのである。

作品画像
横浜 宮川香山(初代)《釉裏青茶氷窟ニ白熊花瓶》
1910年頃 個人蔵(山本博士)

作品画像
京都 錦光山宗兵衛《釉下彩眠り猫》
20世紀初頭 塩川コレクション

第4章 新たなる挑戦者 〜ドイツ・オランダ KPMベルリン、マイセン、ニュンフェンブルク、ローゼンタール、ローゼンブルフ〜

1900年のパリ万国博覧会では、アール・ヌーヴォー様式を取り入れた主要な各窯は総じて好評を博したが、一方で手厳しい評価が下された窯もあった。ドイツのKPMベルリンやマイセンは、王立窯としての誇るべき伝統を有しながらも、この博覧会では批判にさらされることとなったのである。それは、アール・ヌーヴォー全盛のなかで、前代の歴史主義的な作品を会場内で堂々と展示したことに対するものだった。このようにドイツ諸窯は、他に比べて新しい潮流にやや乗り遅れた感があるものの、実際の製作現場ではすでに次を見据えた動向もみられ、その後の躍進には目を見張るものがある。一方、この万国博覧会で磁器作品を初めて出品したオランダのローゼンブルフは、その特徴的なフォルムと賑々しい絵付けによって注目の的となっていた。

作品画像
KPMベルリン
《上絵金彩エジプト女性センターピース》

1902年 岐阜県現代陶芸美術館蔵

作品画像
マイセン《上絵染付アイリスの中の丹頂鶴図皿》
1910年 アンティーク アーカイヴ蔵

作品画像
マイセン 《釉下彩クロッカス文コーヒーサーヴィス》
1896-1910年 岐阜県現代陶芸美術館蔵

作品画像
ニュンフェンブルク《カタツムリ》
1910年頃 ロムドシン蔵

作品画像
ローゼンタール《釉下彩クワガタ花瓶》
1920年頃 塩川コレクション

作品画像
ローゼンブルフ《上絵花図ティーポット》
1900年頃 岐阜県現代陶芸美術館蔵

第5章 もう一つのアール・ヌーヴォー 釉薬の妙技 〜結晶釉、窯変釉〜

アール・ヌーヴォー期の陶磁器にみられる技術的な進展は、なにも釉下彩だけではなかった。「結晶釉」や「窯変釉(ようへんゆう)」なども西洋陶磁における新たな可能性を拓いた加飾技法であり、釉下彩同様に高度な化学的知識のうえに成り立っている。これらの誕生のルーツは中国陶磁にあって、悠久の歴史から生み出された多種多彩な陶磁器は西洋人の垂涎の的となり、各窯においてその再現に力を注ぐこととなったのである。とりわけ、窯の炎による作用で予測不能な変化を生ずる窯変に強い関心が寄せられ、本歌と見紛うほどのものや、新たな表現を確立するものも現れた。こうした研究の過程で誕生した結晶釉は、釉薬のなかに清らかな花が咲くかのような表情を見せ、従来の中国陶磁とは一線を画するものとなったのである。

作品画像
ロイヤル・コペンハーゲン《結晶釉白熊トレイ》
1925年7月27日 リスティ蔵

作品画像
マイセン《窯変釉花瓶》
1900-1915年 ロムドシン蔵

主催

三井記念美術館

三井記念美術館・サントリー美術館タイアップ企画

企画内容

※展覧会の詳細についてはサントリー美術館
ホームページ
をご確認ください

次回の展覧会のご利用案内

ご利用案内

※次回特別展「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」の前売券を一般1,100円、大・高校生600円にて販売しております。
特別展「北大路魯山人の美」展会期中(〜2016/6/26)の開館日、10:00〜16:30までの間、美術館受付チケットカウンターにて販売しております。
なお、払い戻しはできませんのでご了承ください。

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